中学、高校、または大学の授業から落ちこぼれてしまいそうだ(または、すでに落ちこぼれている)という方へ、起死回生の方法を解説します。こうすれば、半年後には大丈夫。

落ちこぼれ脱出

落ちこぼれ。なんて嫌な響きでしょう。筆者自身、高校からずっと落ちこぼれでした。「こういうことを教えてくれれば、どんなに救われたことか!」と自分で自分を恨むようなアドバイスを、今となっては開示できることを、幸せに思います。不安と焦燥(しょうそう)に駆られ、ウツウツとしている可哀想な学生に。

何か試験を受けようとしている社会人の方にも、役立つかも知れません。

対試験用と言っても、基本は同じ

何かが大きく変わると言うことは特にありません。このページに書くことは、基本的には同じことの繰り返しになります。ただ、目標は落とします。「本当に英語をモノにする」ことから「試験で高得点を取る」ことへと。

目標をそこまで落としますと、やるべきこともより単純になります。心に余裕がなくなると、敵が強大に見え、圧倒されてしまったりしますが、なあに、実はやるべきことなんて単純なのです。焦って、冷静さを失っているだけです。

なにしろ試験となれば、どうしたって「範囲」というものがあります。中間や期末となればもちろんのこと、大学入試になったところで、範囲が無限に広がると言うことはありません。おのずと高校卒業程度というところに落ち着きます。範囲があるなら、そこさえ完璧にしちゃえば、それでいいわけです。

心の構え方

まずは英語(他の科目も同じ)に対して、どういう心の構え方で取り組んだらいいのか、説明しましょう。ここが「勉強のできる子」と「そうでもない子」の分かれ道。不良っぽい方がモテるといっても、勉強のできない子はモテませんから、注意が必要です。

  1. 全体を見渡す
  2. ザッと終える
  3. 繰り返す(徐々に深めながら)
  4. 気になるところをその後で

つまり「鳥のように」ということです。まずは高く、全体の地形を頭に入れ、徐々に下降しながら、より細かく見ていきます。何度も眺めることにより、ほとんどはもう頭に入ってしまいます。それでも気になるところだけを、チュンチュンチュンとついばむのです。逆に言えば、ついばむべき所をそうやって探すのです。

全体を把握していることで、ある部分に関わっているときでも、常に全体を意識するようになります。「意識すること≒勉強すること」ですので、まるで何度も復習しているような効果があります。

また、繰り返すことで、脳みそに「これは忘れるべきではない大切なことだ」と伝えることができます。「端っこから細かく、しかし一度きり」に勉強するより、「ザッとでもいいから、何度も繰り返す」方が、ずっと(何十倍も)脳みそに入ってくれます。

ドツボのパターン(多分、今のあなたのこと)

一番いけないパターンというのが(筆者もそうやってハマリましたが)、時間がもったいないと焦り、全体を見渡すことなく、いきなり端からムシャムシャやりはじめることです(ミミズみたいに)。気付くと時間が足りなくなっていて、途中までしか勉強していない。勉強したところも、結局一度きりしか見ていない、となることです。

  •  端っこから(周りを見渡すことなく)
  •  丁寧に(メリハリなく、というよりすべてに重点を置き)
  •  一度だけ

ミミズのように(→ダメ!)」物事に当たると、“stuck”してしまいます。人生の皮肉な面は、真面目にやろうとするほど、ミミズになってしまいがちなところです。小学校の頃、黒板の右側あたりに貼りだしてあった「よい子のお約束」は、すべてウソっぱちです。「よい子のお約束」の呪縛(じゅばく)を振りほどくあたりから、本当の人生は始まります(人によっては30歳くらいです)。

さて、この「鳥のように」という心構えは、いつだって覚えておきましょう。例えば歯を磨くとき、端から丁寧に磨いていたら、かかるのは時間ばかりで、結果といえば知覚過敏が関の山(筆者もなりました。痛い!)。正しい方法は、そう、「まずは全体をザッと磨き終え、丁寧さはその後で、気になるところに対して発揮する」。同じですね。

教科書

では、「鳥のように」という心構えで、実際にどうしていけばいいのか説明します。まずは教科書から。

  1. 全部のページをパッパッと眺めていく
  2. 一晩寝る
  3. 調べた単語はアクセント/発音記号だけを書き込む
  4. 何度も読み返す
  5. 辞書なしで、すべて読み下せるようにする
  6. 丸覚えし、諳(そら)んじる

具体的な方法は「自家製 英語の羽ばたき方」にありますので、ここでは省略します。

学生時代の試験なんて、教科書を丸覚えしちゃえば、それでもういいわけで、考えてみれば簡単なことです。何にでもゴールを明確にすることが大切ですが、試験勉強におけるゴールとは「教科書を丸暗記してしまうこと」。結構そのことに気付かないものです。

丸暗記だって!?

「教科書を丸暗記しろ」と言いますと、多くの人は「うえぇ!」と蛙のしゃっくりのような音を喉のあたりから出します。「うえぇ!丸暗記だなんて、いかにも詰め込みだ」と。「第一、そんなに覚えられないよ。記憶がいっぱいになっちゃう」と。

学生時代の筆者も、もちろんケチケチ大作戦でしたから、記憶することはなるたけ少なく済まそうと努力したものです。そんな努力に気を回すようになった頃から、確かに、まるでギアが入ったようにガクンと「おバカさん」になってしまいました。

「僕はこんなにおバカさんじゃなかったはずだ」とあるとき気付き、何が間違っていたのか考えました。結局、このあたりです。このあたりの考え方が、すべて間違っていたのです。実は、

  • 丸暗記こそ、実は一流の学習法である
  • 記憶は、すればするほど強くなり、整理され、容量も増えていく

何も分かっていなかったくせに、ケチケチ大作戦だとか言って、かえって遠回りをしていたのです。みなさんにおかれましては、そんな失敗はぜひしないでいただきたい。 これから何冊の本を丸覚えしていくか、その数が多ければ多いほど、知的には充実していくのだ、かえって記憶の容量は増えていくのだと、そう思ってください。

担当の先生の使い方

学生にとっては当たり前すぎて、その重要性が分かっていないことに、「相談できる先生がいる」ということがあります。いいですか、多分まだ分かっていないでしょうから、もう一度言います。「あなたには相談できる先生がいる」んです。しかもその先生は、その科目を教えるプロで、あなたの学力までちゃんと把握してくれているんです。

先生を「生徒という消費者から見た機能」として考えますと、その主なものは「授業をする」ことでしょう。多くの生徒は、そのような機能としてしか先生を利用しません。後はあだ名でも付けて、ノートに似顔絵を描いてニヤニヤするくらいでしょう。

それは非常にもったいない。授業だけなら、DVDにもできます。生身の人間が先生をしてくれているなら、「相談を受け、指導する」機能を使うべきです。

“The squeaky wheel gets the grease.”キーキー鳴かなきゃ、そこに問題があることだって分かりません。まず手を挙げてみましょう。いくら先生だからといって、相手も人間です。黙っていたら、あなたが変化を起こしたいと考えているなんて、分かるはずもありません。

相談のコツ

何をどう相談するのか。まだ世間になれていないと、どうすればうまく回るかも分からないでしょうから、ヒントを書いてみます。

1.アポを取る。

「相談があるんスけど、時間、取っていただけますか?」となるべく友達のいないところで、ターゲットを捕まえます。アポなしで、いきなり相談に持ち込むことは避けましょう。忙しいときにぶつかれば、真剣に対応してもらえません。「英語のことで」と付け足しておけば、先生もそれなりの準備ができるので、なお良し。

2.現状を把握してもらう。

先生に時間を取ってもらったら、まずはこちらの現状をすり合わせておきます。今までの成績、その科目が好きか/嫌いか、その科目にかけている勉強時間、どんな勉強法をしているか、など。例)「英語が赤点続きで、もう大嫌いなんです。勉強時間は週に3~4時間は取っていますし、塾にも通っています。でも全然成績に結びつかなくて。最近は教科書を丸暗記しようとしています」とか。

3.どうしたいのか目標を語る。

遠慮することはありません。あなたの目標を、期限を区切った上で、発表してください。いつまでに、どうしたいのか。夢みたいな目標でもいいのです。目標までの道を考えなければならないのは先生の方ですから。例)「学年末までに平均点以上の成績にしたい」「あと2年で東大に入りたい」「卒業まで英検2級を取りたい」「アメリカの大学に推薦を取りたい」など。

4.先生に宿題を与える。

「勉強メニューを考えていただけませんか? 来週までに」とやります。具体的には「参考書、問題集、副読本」をそれぞれ挙げてもらいます。なるべく1冊ずつ、多くても2冊くらいに絞ってもらいましょう。

メニューをもらったら

すぐ全てを揃え、例の「鳥のように」を始めます。全体的にザッと読むことを何度も繰り返し、丸暗記します。問題集も。

問題集は丸暗記とは違うものだと思う人もいるでしょうが、ここが試験勉強のコツなのです。良い問題集をその解説ごと丸暗記してしまうと、成績はぐんと上がります。問題集を自分で探す場合は、解説が分厚いものを選びましょう。

「丸暗記する」という単純な目標がありますので、いつかゴールするはずです。そうしたら、また1.アポ取り、から繰り返します。より高い目標を設定し直し、それに向けての勉強メニューをまた考えてもらいます。

何ヶ月か後

もう大丈夫。やりましたね!

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